

日本の音楽シーンでも徐々に認知されつつあった1990年代半ばの日本のヒップホップ・シーンに、Dev Large、CQ、Marsterkey とともに結成した Buddha Brand のメンバーとしてNYCから “逆輸入” され、英語と日本語を変幻自在に駆使して数々のパンチラインを散りばめたユニークで中毒性の高いラップ・スタイルでシーンの度肝を抜いた Nipps が、自身の設立した One Foot レーベルのショウケース的な意味合いで2002年にリリースしたアルバム。厳密には Nipps 名義の作品ではないが、Buddha Brand のクラシック "人間発電所" の中の自らの名フレーズ、「緑の5本指」をタイトルに使っていることからも分かるように、Nipss のイルな世界観が全面に押し出されたコンセプチュアルな作品だ。Buddha Brand の Dev Large をはじめとして、Muro、Nitro Microphone Underground の Xbs、Gore-Tex、Bigzam、Think Tank、NYC在住のプロデューサーの Kenneth De Wolf こと Ken Sport など、ヒップホップ・シーンでも個性派として知られるアーティストたちが多数参加し、もちろん「黒人が日本語でラップしているようだ」と評された Nipps 自身の超絶ラップも随所にフィーチャー。さらに、暴力温泉芸者としても知られる作家・映画評論家の中原昌也の詩を映画監督の井土紀州が朗読した "汚れた花" も収録されるなど、リリカルにもサウンド面でも Nipps のドス黒いファンクネスが迸る。