チャーミングなメロディに1980年代アイドルポップのみずみずしさがはじけるデビー・ギブソンのセカンドアルバム。大ヒットしたデビューアルバム『Out of the Blue』でもアイドルの域を超えて、すでにコンポーザーとしての早咲きの才能を見せつけたギブソンだが、本作も全曲のソングライティングを自身で手掛け、さらには多くの曲をセルフプロデュースして一人のレコーディングアーティストとして大きく成長する姿をリスナーに印象づけた。アップテンポなダンスポップに定評ある彼女だが、本作はなんといっても大ヒットした「Lost In Your Eyes」でのスケールアップした歌唱に注目してほしい。また、オーケストラヒットが水しぶきを上げるタイトル曲「Electric Youth」のタイトなエレクトロポップや「We Could Be Together」のノスタルジックな佇まいも味わい深い。その歌声に残るけなげさやあどけなさだけに頼ることのない、ポジティブでキュートな名作。