

多忙を極める日本屈指のアーティストが走り抜けた、濃密な時間を物語るセカンドアルバム。前作『Sketch』より約3年ぶりとなる本作には、幾田りらがシンガーソングライターとして2023年夏から歩んできた軌跡が刻まれている。多くの収録曲にタイアップが付き、幾田は映画やアニメなどの作品世界に寄り添った楽曲を次々と生み出した。自分を鼓舞するエールソングや、ファンタジックな世界観の歌、等身大のラブソングなど多彩なテーマを描きながらも、いずれも幾田自身の真っすぐな感性が息づいている。また、YOASOBIのボーカル、ikuraとしても活動する彼女の日々には、想像もつかないほど大きなプレッシャーがかかっているだろう。それでも彼女の感性は揺らぐことなく、ますます強く、しなやかに輝きを増している。不安を抱えながらも一歩ずつ克服していく精神力や、誰かをひたむきに思う真心、そして時折見せる強気な一面も、歌に鮮やかに刻まれていく。特にラストを飾る切ない恋の歌「タイムマシン」では、過ぎた日々を抱きしめ、すべてを自分の糧として歩み続ける彼女の強さがにじみ出ている。