百薬の長

百薬の長

緻密な美しさを宿す椎名林檎の楽曲に、世代や国境を超えた多彩なアーティストが新解釈を加えたリミックスアルバム。いずれの楽曲もエッジーなサウンドメイクが施され、優雅さと刺激に満ちている。砂原良徳は「JAL005便で」に抑制的で洗練されたアレンジを加え、イメージの旅へといざなう。イントロダクションの空港のアナウンスに砂原の名作アルバム『TAKE OFF AND LANDING』を思い出す人も多いだろう。ジャイルス・ピーターソンは、陽気なラテンジャズナンバー「ちちんぷいぷい」をダークなジャズに変換。ほとんどのボーカルを抜いているが、それゆえ抜粋されたフレーズが効果的に響く。鯵野滑郎はゲームサウンドのみで「いとをかし」を再構築。ちなみに鯵野は椎名林檎のアルバム『三毒史』の全曲をゲーム音楽化している。楽曲とリミキサーの組み合わせに必然性があり、そこに込められた意図に思いをはせれば何重にも楽しめる作品。リミックスを通して林檎ワールドの奥深さを味わえる。

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