JACKBOYS 2

JACKBOYS 2

トラヴィス・スコット率いるCactus Jackクルーによる最新作『JACKBOYS 2』。レーベルコンピレーションは、これまでも主役級のMCたちが自由で独創的なインスピレーションを表現するためのプラットフォームとして機能してきたが、本作もまさにその通りと言える。 例えば、「PBT」ではトラヴィス・スコットがTylaやヴァイブス・カーテルらと共にアフロビーツのリディムに乗せてパトワで歌い、「SHYNE」ではBARRINGTON LEVY風のスキャットを披露し、「FLORIDA FLOW」では声にさらにざらつきを加えてラップするなど、彼の遊び心が随所に現れている。しかし、本作の魅力はそれだけにとどまらない。 『JACKBOYS 2』は2019年にリリースされた7曲入りのレーベルコンピレーション『JACKBOYS』の続編だ。言うなれば“前作をパワーアップさせた一作”である。ゲストMCだけを見ても、フューチャー、プレイボイ・カルティ、SahBabii、GloRilla、ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン、Kodak Blackと、ほぼ全員がRolling Loudのヘッドライナークラスの面々だ。さらに、厳密にはラップ以外の形でのゲストも充実していて、21サヴェージやワカ・フロッカ・フレイムがアドリブで参加しているほか、トラヴィス・スコットの地元であるテキサスの先輩、バン・Bの語りによるインタールードも随所に登場する。 そして、クルー内での共演も実に巧みなキュレーションが施されている。例えば「CHAMPAIN & VACAY」にドン・トリヴァーを迎え、「CONTEST」にはSoFayGo、「ILMB」にはシェック・ウェスが参加するなど、Cactus Jackのメンバーたちがそれぞれ見事な相性を見せる。そしてトラヴィス・スコットはまさに全体をまとめる存在でありつつ、SoFaygoの「MM3」やドン・トリヴァーの「NO COMMENTS」では、彼らのソロアーティストとしての魅力にスポットライトを当てる余裕を見せる。冒頭から最後まで捨て曲なし。2025年7月中旬のリリースタイミングも相まって、夏の超大作映画のようなインパクトを持つ内容だ。この勢いからすれば、次に控えているであろう『JACKBOYS 3』への期待も自然と高まってしまう。

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