IMAGINE

TENDRE

IMAGINE

マルチプレイヤー河原太朗のソロプロジェクト、TENDREによるメジャーファーストアルバム『IMAGINE』には、洗練を極めた音と端正な言葉がどこまでも広がっている。

「前作『LIFE LESS LONELY』は、去年、ちょうどコロナ禍に入った時期、家にいる時間が多くなったところから、孤独をテーマに制作しました。そこから今年になって事態はそこまで変わらないですけど、個人的に、孤独を見据えた先に人との対話があるんじゃないかなって。だから、より人と会話しやすいような作品にしたいと思いました」と河原はApple Musicに語る。ソングライティングやアレンジから、ベース、ギター、キーボード、サックス、トランペットなどの演奏まで、すべてを自身で手掛ける多面的な才能を発揮しながら、彼は風通しの良い空間に身を置き、表現それ自体の根源的な強さを希求する。「このアルバムは一人で完結させたいという思いが最初はあったのですが、途中からアイデアを求めて、ライブで一緒に演奏してくれているバンドメンバーに声を掛けるようになっていきました。別に僕はマルチプレイヤーとして出てきたわけではなく、たまたまそういう術があっただけであって、近年は良い歌を書きたいという思いが強まっていて、今回の制作を通じて、本当は頼れるところは頼っていいんだなと改めて思いました」

ドラムに石若 駿、ホーンに小西遼、さらに盟友のSIRUPをフィーチャーし、ゴスペル的な祝祭感を放つ「ENDLESS」や、穏やかなグルーヴに心の機微を溶かし込んだ「PIECE」をはじめ、楽曲を多彩に塗り上げながら、優しく柔らかい歌声でつづる歌詞の世界が聴き手の想像力をどこまでも喚起する。「今回の作品では言葉に一番重きを置きました」と河原は言う。「かのジョン・レノンが『イマジン』という曲を作り、そこに込めたメッセージを色々ひもといてみて、時代や背景は違えど、今は今の時代の『IMAGINE』というものが作られていくべきだなって。それはもちろんリスペクトを込めてということです。たとえ、夢想家と言われようとも、『想像力って、すごく大切なことだよね』というシンプルなメッセージに向き合っていきたいですね」

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