I'm with You

I'm with You

Red Hot Chili Peppers の無秩序ながらも素晴らしいパフォーマンスを構築している最大の要素は、密接に絡まりあったメンバー間の多様な音楽性だろう。10枚のアルバムを通じて、かつてはハリウッド式パンクロックの頂点に立ったこのバンドは、いまや確実に独自の高みへとその軸足を移している。Flea のベースラインが複雑さを増すにつれて、 Chad Smith のキックドラムは荒々しい存在感を高め、Anthony Kiedis のボーカルはより極限なまでにテンションを高め、バンドのサウンドは過去に友人をドラッグのオーバードーズで失った経験がもたらしたバンドの死生観、新作アルバム「I’m With You」のコンセプトの核心へと肉薄していく。John Frusciante に代わってギタリストとして参加した Josh Klinghoffer によってスタイルに若干の手が加えられたものの、バンドサウンドはまちがいなくあの、レッチリ。アルバムプロデュースは Rick Rubin。

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