

英ポストロックバンド、フリッジのメンバーとしてキャリアをスタートさせたキエラン・ヘブデンがFour Tet名義で2003年にリリースしたサードアルバム。ヒップホップやジャズ、エレクトロニックミュージックのサンプルを細かく解剖し再構成した精緻な電子音が各界から賞賛され、ブレイクスルーを果たした名作として知られている。彼特有のサウンドは、"Hands"のフリーキーな打楽器群、"My Angel Rocks Back and Forth"のハープの分散和音や、"Slow Jam"のギターなどで聴けるアコースティックサウンドを多用したもの。それはオーガニックエレクトロニカやフォークトロニカなどとも呼ばれたが、何層にも重ねられた複雑なプロダクションからはヒップホップ由来のブレイクビーツも感じ取れる。実験的な姿勢がありながらも飲み込みやすい音をリスナーに提供した力作。