レーベルを移籍して心機一転、2015年にリリースしたアルバム。そのアートワークが象徴するように、セレーナ・ゴメスの核心に触れられるかのような親密なサウンドが際立ち、ささやくようなヴォーカルスタイル、より強まったR&B要素と共にバレアリックなダンスビートも充実。自身のパーソナルな側面を鮮やかに切り取り、同時に社会性を持たせたリリックも彼女ならではと言えるだろう。一部の楽曲は活動拠点であるロサンゼルスを離れてメキシコで手掛けられたというエピソードに象徴的だが、それまでに属していた場所から自らを切り離し、自分自身を再発見する旅のようなアルバムでもある。
- セレーナ・ゴメス&ザ・シーン