From DROPOUT

秋山黄色

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ふさぎ込んでしまいそうな感情を破格の熱量で爆発させる、異端のロックミュージック。メジャーデビューにして初のフルアルバムとなった今作で、彼は自身のクリエイティブなものの全てを昇華させているかのようだ。注目を浴びた大きなきっかけは、テレビドラマの主題歌に起用された「モノローグ」で、多くのリスナーが受け入れやすそうな詞とメロディになっている。ただしこのアーティストの本質は「やさぐれカイドー」や「猿上がりシティーポップ」といったインディー時代からの楽曲に顕著なように、社会からこぼれ落ちそうな自分を轟音で吐き出す姿勢にあり、アルバムタイトルはその事実を示唆しているかのようだ。ダンス的な「Caffeine」もそうした時期に書いた楽曲とのこと。とはいえ、かつては孤独な曲作りに没頭していたのが、大規模なフェスティバルに出演したり、バンドやエンジニアと共同で制作したりといった経験が実を結んでいるのも感じられ、最後の「エニーワン・ノスタルジー」の熱い高揚感はその賜物の一つだろう。ここからどう変貌していくのか、その才能に期待を膨らませずにはいられない。

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