ロン・カーター、トニー・ウィリアムスという、マイルス・デイヴィスが擁した黄金のリズムセクション2人に加え、トランペットにフレディ・ハバードを迎えた強力な布陣。ファンキーとフリーの理知的な中庸をゆくハンコックならではのサウンドが、程よい緊張感を持った演奏とともに紡がれる。注目は"Watermelon Man"と並ぶファンキージャズの傑作"Cantaloupe Island"。90年代にUs3によってサンプリングされ、"Cantaloop (Flip Fantasia)"として大ヒットを記録するが、その要因は原曲の持つモダンでクールなブラックフィーリングにある。洗練された"Oliloqui Valley"や、スリリングでフリーな"The Egg"にも注目。