DIORAMA

DIORAMA

DJ OKAWARIという名は"常に満足することなく、常に新たなものを模索し、常に挑戦し続けるところに由来する"のだという。確かに彼のトラックには、ストイック"次"を目指す鋭さが潜む。彼のデビュー・アルバムとなる「DIORAMA」は、そんな姿勢の1つの結実。“Coffee Break”でも表現されているように、生活の中で感じたことを音で表現し、暮らしの場面と心情の関連性を重視して音を作り上げるという彼の観察眼が伝わってくる。基本となるのはインストゥルメンタルのトラック。もちろんヒップホップ・マナーに沿ったものが中心だが、とてもエレガントで優しい。フルートやピアノの旋律が和のムードを醸し出し、作品に独特の雰囲気を与えている。一方、 agehah 、 Eri Kamiya といった女性ボーカルをフィーチャーした曲ではポップな華やかさも併せ持つ。聴いていて耳に心地いい構成だ。リスニング指向のヒップホップはこれまでもあったが、生活のBGMとしてシーンにとけ込むような柔軟性のある作品は少ない。そんな願望を満たしてくれそうなアルバムだ。

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