Dawn FM

Dawn FM

「103.5 Dawn FMをお聴きの皆さま、長過ぎた暗闇の日々はもう終わりです。光の中へ進み、両手を広げて運命を受け入れる時です。怖いって? ご心配なく。私たちがあなたの手を取り、この過渡期を楽に乗り越えられますようご案内いたします。でも急ぐことはありません。まずは気を落ち着けて、103.5 Dawn FMでもう1時間ほどコマーシャルから解放された音楽をお楽しみください。それではどうぞ」ザ・ウィークエンドの前作『After Hours』がリリースされたのは、まさに世界がコロナ禍に陥ろうとしている時だった。当時の絶望感に溺れていた楽曲を一度捨て去った後に作られた『Dawn FM』は、その混乱の副産物であり、それに対する答えでもある。ここで、彼は悲痛な内省をちょっとした陽気なファンタジーに置き換えてみせる。それは過去2年間の息が詰まりそうな現実から抜け出す道をクリエイティブに探し求めてきた結果生まれたものだ。Apple Musicでの自身のラジオ番組『MEMENTO MORI』でホストと音楽のキュレーションを務めてきた経験を基に、『Dawn FM』は同様のスタイルで構成され、DJが登場してアルバム全体にラジオ番組の雰囲気を醸し出している。オープニング曲では「光の中へ進み、両手を広げて運命を受け入れる時です」と、ジム・キャリーが声を務めるホストが宣言する。「怖いって? ご心配なく」確かに、恐れることは何もない。アルバムの前半にはスウェディッシュ・ハウス・マフィアが参加した「ハウ・ドゥー・アイ・メイク・ユー・ラヴ・ミー?」や「サクリファイス」をはじめとする多幸感あふれる曲が詰め込まれ、後半は「イズ・ゼア・サムワン・エルス?」や「スターリー・アイズ」といったより穏やかな流れへと移行する。少し不機嫌そうなアルバムのアートカバーは、ウイルスによって終わりの見えない地獄を味わい続ける大勢の人々の感情を映し出しているが、彼はこの暗闇の中に宿る希望に似た何かを見つけ出そうとしているのだ。

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