スタッフメモ 4年も経つと多くのことが変わるものだ。BTSのラッパー/プロデューサーであるSUGAは2016年、自分たちが気鋭のK-Popグループから世界的なスーパースターへと変化していくのを目の当たりにした。7人のメンバーの中でも屈指のリリカルなMCであり、根っからのヒップホップファンでもある彼は、同年8月にAgust D名義(“Agus”は”SUGA”のつづりを反対から表記したもので、”TD”は故郷である大邱タウンへの思いだという)で告白的ともいえるミックステープをリリース。トラップとムーディなラップを織り交ぜ、うつ病や成功の落とし穴といったテーマに取り組んだ。だが、どこまでがSUGAでどこからかAgust Dなのか、その境界線は彼自身にとっても明確ではない。「見方によると思うけど、それらを分けて考えることなどできるのだろうか?」と彼は語る。「それがSUGAであろうがAgust Dであろうが、僕は生きることの本質に向かって前進し続けるつもりだ」

この禅にも通じるような精神は、2020年の今には必要不可欠なものだろう。BTSは2月にリリースしたアルバム『MAP OF THE SOUL : 7』でキャリア史上最高のセールスを記録。春からはウィニングランともいえる世界ツアーを予定していたが情勢の変化により延期に。だが、彼はSNSでパン作りのスキルなどを自慢する代わりに、自粛期間を活用してAgust Dとしての自身をよみがえらせ、新たなミックステープ『D-2』を制作した。そこには彼が過去4年間に吸収した感情やアイデア、サウンドが詰まっている。「このミックステープは28歳の僕自身の記録だ」と彼は語る。「これは自宅隔離中の時間が生み出したもの。ある意味、自宅隔離は創作活動における希望の兆しだった。それは、僕が“due to(〜のせいで、〜が原因で)”というフレーズの意味をあらためて学べた時間だったよ」

『D-2』は、彼自身が抱くヒップホップへの愛にあふれている。リードシングルの「Daechwita」は、Agust Dの鋭敏なライムと爆発的なチャントが印象的で、伝統的な韓国音楽とトラップとがまるで異文化モッシュピットのように融合する。本作にはほかにも、BTSのエースRM(「Strange」)や、K-PopアーティストのNiiHWA(「28」)、アメリカ人R&BシンガーのMAX(「Burn It」)といった豪華コラボレーターが参加している。特に重要な意味を持つのは、韓国のロックバンドNellのメンバー、Kim Jong Wanとのコラボレーション「Dear my friend」だ。「NellのKim Jong Wanは、幼いころの僕のアイドルだった」と彼は語る。世界は今、厳しい状況に置かれているが、Agust DことSUGAことMin Yoon-giが世に送り出したかったエネルギーは明確だ。「安らぎだよ」と彼は語る。「ほぼ、僕は緊張がほぐれた。それは悪い気分じゃない」

ソング
Moonlight
1
2:43
 
Daechwita
2
3:45
 
What do you think?
3
3:02
 
Strange (feat. RM)
4
3:16
 
28 (feat. NiiHWA)
5
2:13
 
Burn It (feat. MAX)
6
3:12
 
People
7
3:17
 
Honsool
8
3:39
 
Interlude : Set me free
9
2:20
 
Dear my friend (feat. Kim Jong Wan)
10
4:52
 

ミュージックビデオ

  • Daechwita
    Daechwita
    Agust D

Agust D その他の作品

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