宇都宮で結成された4人組ギターロックバンド、polly。結成から6年目にして完成したファーストフルアルバムは、過去2作のミニアルバムでみせたヴォーカルを際立たせたJ-Pop的なアプローチから、音の要素をサウンドテクスチャーへと溶け込ませるシューゲイズやドリームポップを思わせるサウンドへと進化。ポストパンクに触発された性急なリズムが疾走する"狂おしい"や、歌声が浮遊するかのような立体的空間を意識させる"東京"など、さまざまな解釈を許容する歌詞の抽象性や繊細なタッチ、どこか冷めたサウンドの温度感なども相まって、その音楽世界はどこまでも奥深い。