Classical Session: Cocomi

Classical Session: Cocomi

「セカンドアルバム(『Mélancolie』)の雰囲気と、リサイタルでしか聴けない楽曲を楽しんでいただきたく、この4曲をセレクトしました」と、新星フルート奏者のCocomiはApple Music Classicalの『Classical Session』で演奏する楽曲について語る。「インスピレーションの源になったのは、フランスのポスト印象派の画家、アンリ・ル・シダネルの絵画でした。シダネルの絵を見た時に思い浮かんだのが、プーランクやフォーレ、ドビュッシーなどの、私が大好きなフランス音楽だったのです」 プーランクの名作『フルート・ソナタ FP164』の第1楽章について、「とても楽しいセッションでした」と彼女は言う。この曲では今回のセッションのパートナーであり、デビューアルバムやリサイタルでも共演し、セカンドアルバムでは全編にわたってピアノを担当した牛牛と共に、華やかでファンタジックな音世界を描き出している。ドビュッシーによる『小組曲(Petite Suite)』の「バレエ(Ballet)」については、「もともとは4手ピアノ用に作曲された曲ですが、今回はフルートとピアノのために新たにアレンジしたもので演奏しました。原曲の生き生きとした雰囲気を引き出せるよう、タンギングや拍子感を意識して演奏しています」と演奏の秘訣(ひけつ)を披露する。フォーレの「子守歌(Berceuse)Op. 16」では「柔らかな日差しの中、ゆりかごの中で眠る幼子の幸せな姿が目に浮かぶ、叙情あふれるメロディが印象的な作品です。フォーレの音楽は滑らかだけれども、ところどころでキラッと輝いているようなイメージを受けます」という言葉通り、イマジネーション豊かな演奏を聴かせてくれる。そして「デビューアルバムにも収録していた楽曲ですが、今回、フルートとピアノのために新たにアレンジしたもので演奏しました」と説明するのは、同じくフォーレの「3つの歌(Trois Mélodies)Op. 7: No. 1, Après un rêve(夢のあとに)」。「この楽曲はもともと歌曲なので、いろいろな歌手の録音を聴きながら、ブレスの位置や時間を取るべき箇所を決めています」と、楽曲そのものや他の演奏家たちに対する敬意ものぞかせる。 このセッションの収録は室内楽に適した音響で定評のある紀尾井ホールで行われた。「この素晴らしい空間の中で、牛牛さんとさまざまなアイデアを即興的に繰り出しています。とても刺激的な演奏を皆様に楽しんでいただけると思います」

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