2018年のリーズ国際ピアノコンクールの優勝者Eric Luが、ピアノ音楽に偉大な功績を残した19世紀の3人の作曲家による作品を弾く。アルバムの中心はショパンの「24の前奏曲 作品28」。卓越した技術と詩情あふれる感覚で、24の多彩な小品を奥深く表現しており、カーティス音楽院でのトレーニングによって得た精密な指の動きは圧倒的だ。ブラームスの人気の高いピアノ間奏曲では、優しい物悲しさを美しく表現。最後の"Ghost Variations"はシューマン最晩年の作品。精神を病んでいたシューマンはこの作品を書き終えた後、自発的に施設に入り、2年を過ごしたのちにその生涯を閉じた。そんな背景をもつこの作品の雰囲気をEric Luは見事に提示している。
エリック・ルーのその他の作品
- リュカ・ドゥバルグ, ギドン・クレーメル & クレメラータ・バルティカ