1970年代に入りハービー・ハンコックが追求していた"明日のジャズ"は、繰り返し書き替えが行われた。この流れに1つの区切りをつけるかのようにリリースされたのが本作。1973年の「Sextant」以降、アフロルーツを軸足にリズムの探求をする中、新たな時代の音としてファンクを提示した。ハンコックにとって大きな冒険であったのは間違いなく、事実、発売されるまで重圧を払拭できなかったという。しかしアルバムは大ヒットし、"Chameleon"はポップチャートまでも賑わすことに。デビュー作の再演となった"Watermelon Man"でも、大胆な解体と再構築のもとに、次世代ジャズのあり方を提示した。
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