CHAI

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「オリジナリティのあるポップスみたいなものが今回初めてできたんだよね」。CHAIのマナ(Vo/Key)とカナ(Vo/G)は4作目のアルバム『CHAI』についてApple Musicに語る。「ということは、これが“CHAIポップ”だよね。そう考えたらセルフタイトルを付ける以外になかった」。2022年には久々の海外ツアーを成功させ、世界各地にファンを増やしているCHAI。前作『WINK』から約2年ぶりとなる本作には、そこで感じた気持ちが反映されているとカナは言う。「私たちが当初からずっとうたっている“NEOかわいい”という言葉を世界中に伝えてきて、伝わっているんだなという実感もあり、伝わってないなと思う部分もあり。それでもやはり私たちの中で“NEOかわいい”という言葉が1番の正解だと思うし、『あなたは生まれた瞬間からNEOかわいい』とみんなに伝えたい。だから『NEOかわいいの、準備できてる? Are you ready?』みたいな曲を改めて作りたいなと思った」 世界中をツアーする中で「日本の良さに気付けたのも大きかった」とカナが続ける。「日本にはJ-Popとか独特な文化があって、私たちは小さい頃から聴いてるから、今回メロディを作るときも自然とJ-Popの要素が出てきたんだよね。それなら歌詞も、自分たちの中にもともとあったものをナチュラルに出そうと思った」。例えば日本発祥のパラパラダンスをモチーフにした「Para Para」について、マナは「パラパラは2ステップだけで踊れるダンス。すごくうまく踊れるわけじゃないCHAIだからこそ、その面白さを伝えられると思った」と説明する。 「MATCHA」はマナが最近はまっている抹茶をテーマにした楽曲。“セルフラブ”というテーマを突き詰めた結果、心静かに抹茶をたてる行為が自分と深く向き合う姿と重なった。「抹茶って何にでもなれるんだよね。アイスにもケーキにもなれるし、その場に応じてどんどん変化して挑戦できる素晴らしさがあると思う」。「KARAOKE」もまた、日本発祥のカラオケをモチーフにしている。「私とカナは小さい頃からカラオケが大好きで、思い出がたくさんある」とマナは振り返る。「カラオケで恋した経験もあるし、女を見せようと頑張って練習した曲もある。恥ずかしいけどカラオケルームの中だけははしゃげるっていう、少しだけ身を引く文化が日本らしくてかわいい」 「LIKE, I NEED」はニューヨークを拠点に活動するBIGYUKIが作曲とアレンジに参加し、キーボードとベースも担当した。「BIGYUKIさんは、私たちが小さい頃に触れたような懐かしさを感じるコードを持ってきてくれたのがすごく新鮮だった。この曲は昔のJ-Pop的なメロディだけど、アンサンブルや音質は洋楽寄りにしてるから、そこで起こる化学反応が面白かったんだよね」とカナは語る。過去と現代、和と洋の空気が混ざり合いファンタジックなムードを生むこの曲は、まさにCHAIならではのミクスチャーポップといえる。 世界を駆け巡るCHAIが改めて見つめた日本の魅力。マナが「このアルバムは原点回帰というか、CHAIが始まった頃のマニアックさも表現できた」と言うように、それはCHAIの4人が自分を育んだカルチャーと向き合う時間でもあった。その経験を通して、CHAIの“NEOかわいい”という価値観はさらに深みを増している。

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