オープニングを飾る"Carnival"のレトロかつジャジーなギターポップで、カーディガンズの名、ひいてはスウェディッシュポップを世界に紹介した出世作。ジャズ、ソウル、ディスコ、60’sポップ、ジャングリーなギターポップなど、その雑食性をパステルカラーにまとめ上げ、コンパクトでグッドデザインのポップミュージックとして再提示した彼らの発明は、歌って踊れて素敵なインテリアになる本作にまず結実した。欧米のトレンドだったラウンジ音楽リバイバルとも重なるほのかなノスタルジア、キュートでコケティッシュな歌声、さらにはオルタナティブロックバンドとしてのどう猛さを小気味良いアンサンブルの内に秘めたサウンド。"Sick & Tired"の哀愁味や、駆け出したくなるような"Tomorrow"のやんちゃさまで、プロデューサーのTore Johansonと作り上げた桃源郷がここにある。
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