カナダが生んだオルタナR&Bのトップランナー、ザ・ウィークエンドが2015年に発表したセカンドアルバム。トリップホップやベースミュージックを下敷きにしたアンビエントな "The Hill" や、エド・シーランとのコラボレーションでブルースを消化した "Dark Times" のようなダークな曲調の楽曲、"Can’t Feel My Face" のようなポップチューンも収録。これまでの作品以上にバラエティー豊かなブラックミュージックの広がりが感じられる内容となり、初の全米1位を記録した。彼の根底にあるマイケル・ジャクソンへのリスペクトや、クラシックソウルやR&Bからのストレートな影響が反映された作品でもあり、そのサウンドが2010年代のトレンドではなく、新たなポップミュージックの王道のフォーマットとなっていくことを示した一枚でもあった。愛の喪失と痛みに満ちた歌詞も、シアトリカルに構成された本作のシティポップにマッチしている。
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