

2020年から本格的なソロ活動を始めた平手友梨奈のファーストアルバム。2024年の「bleeding love」以降のシングルを含む全10曲で、グループ時代から異質と評されてきた彼女の魅力が鮮やかに浮かび上がる。「Shooting Star」では(sic)boyが作詞作曲を手掛け、「ALL I WANT」ではGeGが作曲とプロデュースを担当。「I'm human」では自身が作詞に携わり、絶望の淵に立つ心境を切々と歌う。孤高の存在の裏にある孤独や、そこから生まれる不安定さやネガティブな感情までもさらけ出し、エモーショナルな歌声で生々しく表現する一方、研ぎ澄まされた冷静さもにじむ。ストリングスが美しく響く「あざ」では「壊れてしまわないように」とつぶやくように歌い、揺らぎを抱えたままたたずむ姿勢が彼女らしい。かつて“笑わない”スタイルで強烈な存在感を放っていた彼女が、“無表情な表情”の奥に宿る深い思いを静かに示している。