

彼女の音楽をK-HouseやK-Pop、またはヒップホップ、エレクトロニックと形容する人もいるが、Park Hye Jinはこのデビューアルバムでそういったジャンルの垣根を飛び越えている。このアルバムでは、韓国出身で、ロサンゼルスを拠点に活動する彼女の、故郷を離れての生活や家族との別れ、セックス、音楽業界、そして子供の頃のノスタルジーなど、あらゆることについての個人的な探求が行われている。ヒップホップやテクノ、ハウス、インディーロック、ローファイビートなどの要素を取り入れたサウンドに乗せて、その思索が歌やラップ、そして言葉となって韓国語と英語でつづられていく。ここでは、Park Hye Jin本人がセルフプロデュースし、セルフレコーディングで制作したデビューアルバムの収録曲を1曲ずつ解説してくれた。
Let’s Sing Let’s Dance
実生活では、本当に悲しいときに私はただ歌ったり踊ったりする。もしみんなも悲しいと感じることがあったら、歌って、踊って、しばらくの間はすべてを忘れてほしい。
I Need You
ここに至るまで、私はこの道のりをすべて一人で耐えて生き抜いてきた。私はただ、自分を支えてくれる人が必要だった。
Before I Die
韓国を離れて、最後に家族と会ってから随分と経った。私は一人で国内を移動しながら、自分の身に降りかかるあらゆることに対処していたから、家族とちゃんと連絡を取ることができなかった。それにもちろん、今は新型コロナウイルスやアメリカで起きているあらゆることが影響して、家族に会うことができていない。私がどれほど家族に会いたいか、その気持ちは言葉では決して言い表せない。
Good Morning Good Night
一日の始まりには、自分自身に「良い一日を」と言いたかった。そして一日の終わりには、「今日もお疲れさま」と言いたかった。
Me Trust Me
私は私自身を信じているし、信頼している。でも、私のことや自分自身を信じていない人たちから、私を守りたかった。彼らは自分自身を蹴落とすように、私のことを蹴落とそうとするから。
Where Did I Go
子どもの頃、よく部屋の壁に落書きしていたことを思い出した。あの頃が恋しい。
Never Give Up
私は24歳の時に一人で国を離れた。夢を追いかけるために韓国でできることはすべてやり遂げたと思ったから。最初はビザが取りやすかったから、オーストラリアのメルボルンに一人で引っ越した。オーストラリアからイギリスに引っ越して、それから、ここカリフォルニア州ロサンゼルスに来た。私は何度もひどい経験をしてきた。2回立て続けに、この業界の人間に本気でやられた。彼らは私を脅迫し、私に対して人種差別的な態度をした。私はあらゆることを経験してきた。行く先々で何人の詐欺師に会ったことか。行く先々で気味悪いヤツに何度出くわしたことか。私を蹴落とそうとしたり、失礼な態度を取ったりする人がたくさんいた。私は彼らに対して、私は絶対に諦めないということを伝えたかった。
Can I Get Your Number
誰かを好きになったら、「電話番号を教えて(Can I Get Your Number)」と聞けばいい。
Whatchu Doin Later
そうすれば、「この後、何してる?(Whatchu Doin Later)」と連絡できるから。
Sex With Me (DEFG)
そしてさらに、「私とセックスしよう(Sex With Me)」と伝えればいい。
Where Are You Think
私は自分自身に、「起きて、お金を稼がなきゃ」と話しかけていた。
Never Die
「私は決して死なない」。
Hey, Hey, Hey
ジョギングする時にこの曲を聴いてみて。違った感覚を味わえるはず。
Sunday ASAP
なるべく早く日曜日になってほしかった。私が唯一のんびりできるのは日曜日だけで、普段は誰よりもがんばるよう自分にプレッシャーをかけているから。自分を癒やすことは甘いキャンディのようなもの。
i jus wanna be happy
この曲の当初のタイトルは「I Hate Myself(私は自分自身が嫌い)」だった。でも、その後、“I Hate Myself”という部分の音源を全部削除した。その代わりに、韓国語で「私は幸せになりたいだけ(i jus wanna be happy)」と録音し直した。