BE:ST

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「僕らは毎年『勝負の年だね』と言い続けています」。BE:FIRSTのSHUNTOはベストアルバム『BE:ST』のリリースを前に、Apple Musicに語る。デビュー4周年を迎える2025年も、彼らは“勝負の年”として初のドームツアーとワールドツアーを成功させた。「4年間ずっと画面越しに応援してくれた人たちに、やっと感謝を直接伝えられた。ツアー名『Who is BE:FIRST?』の通り、改めて自己紹介をして、気持ちを新たにする意義深いツアーになりました」とMANATOは明かす。 世界の舞台へ大きな一歩を踏み出したタイミングで発表された『BE:ST』は、プレデビュー曲「Shining One」を筆頭に、彼らの歩みをたどる重要曲が収録されている。「レコーディングに向かう姿勢は大きく変わった」とSHUNTOはグループの軌跡を振り返り、「経験を重ねて技術的な引き出しがかなり増えた。レコーディングに向けてのディスカッションも、どんどん密度が濃くなってきています」とMANATOもうなずく。そんな彼らの成長を大きく後押ししたのが、2023年に発表した「Mainstream」だった。「あの時の僕らは、反抗期でした」とSHUNTOは笑いながら打ち明ける。「もっとポップ寄りの楽曲が用意されていたんですが、初めて社長(SKY-HI)とミーティングして『僕らはもっとこういう音楽をやりたい』と伝えました。あれは僕らにとって大きな一歩だったと思います」。もちろんプロデューサーのSKY-HIは、反抗期こそが成長のチャンスだと理解していた。そしてBE:FIRSTのメンバー自身がグループの本質を見せることにこだわった「Mainstream」は、J-Popシーンでは異例ともいえるほどエッジーなナンバーながら、大ヒットを記録し、彼らの代表曲の一つとなった。 ヒット曲が並ぶ『BE:ST』は、彼らにとってあくまで通過点にすぎない。目指すのは、世界へと開かれたその先のステージ。「もっと音楽的な知識を増やしたい」とSHUNTOは語り、「海外での音楽セッションの質を高めるために語学力を磨く」とMANATOも意欲を見せる。ここからはSHUNTOとMANATOに、いくつかの収録曲について解説してもらおう。 Shining One SHUNTO:自分の声がすごく若くて、めちゃくちゃ恥ずかしいです(笑)。今回収録したのはプレデビュー時のものではなく、ファーストアルバム『BE:1』の時にリレコーディングしたバージョンですが、それでもまだ若いですね。これを1曲目に聴いてもらうことで、その後の僕らの成長を感じてもらえるんじゃないかと思います。 MANATO:音楽コンクールの課題曲として、生徒のみなさんと一緒に歌う機会をいただき、本当に大きなパワーをもらいました。コンクールに懸ける真剣な表情や声が心に刺さって、あの瞬間のエネルギーは、あの場所でしか得られない特別なものだったと思います。学生時代は多感で不安の多い時期ですが、大人になっても同じように悩むことはあります。そんなときに背中を押してくれるような楽曲を届けられたのではないかと思います。 Secret Garden SHUNTO:今のBE:FIRSTが一番見せたい、踊れるR&Bナンバーです。2010年代前半のムードに絶妙な抜け感をまとったこの楽曲は、僕らの青春のルーツでもあります。だからこそリリースのタイミングには強くこだわり、何度も話し合いを重ねました。 MANATO:MVにもこだわっています。「Masterplan」の頃から僕らはボーイズグループの日本代表を目指して“メイドインジャパン”という意識を大切にしてきました。「Secret Garden」のMVでは、ジャングルのシーンに日本特有の四季を感じさせる植物や花が登場するので、ぜひ注目してみてください。 I Want You Back MANATO:ジャクソン5へのリスペクトを込めたカバーです。僕が初めて英語の歌詞を覚えたのが、この曲とマイケル・ジャクソンの「Ben」でした。それを今、BE:FIRSTとしてパフォーマンスできるのが本当にうれしいです。「I Want You Back」のフックや、「To show you that I love you」のコーラスは、きっとライブで一体感を生み出してくれると思っています。 Mainstream MANATO:この楽曲の前に出した「Boom Boom Back」も1990年代やY2Kのテイストを取り入れましたが、僕たちの中ではまだ完全燃焼できたとは言えませんでした。その頃から、ダンスシーンにもっと光を当てたいという思いが強まり、ポップスとは対極にあるこの楽曲が生まれました。構成があまりにもシンプルで、どこをフックとするか分からないほどだったから、「僕たちはどこをフックとして提示するのか」を話し合ったことを覚えています。この楽曲をきっかけに、僕たちの本質を表現する楽曲にどんどん挑戦していこうという気持ちが高まり、改めて新たなスタートを切った感覚があります。 GRIT SHUNTO:2000年代初頭の空気感がある曲です。ワールドツアーのタイミングでぜひ披露したいと思っていて、メンバー同士でも「このトラック、めちゃくちゃカッコよくない?」とよく盛り上がっていました。 MANATO:「Got the GRIT Got the Got the GRIT」のパートでは、拍の取り方をいろいろ変えてみて、いろんなパターンを試しました。RYUHEIがフェードアウトが大好きで、エンディングのパートにずっとこだわっていたのをよく覚えています。 Stay Strong MANATO:JUNONが出演した映画の主題歌で、原作はヤンキーバトルマンガなんですが、その仲間内の結束力は僕たちにも通じるものがあります。僕らもオーディションで出会い、ライバルでありながら支え合ってきたからこそ、今の結束力がある。この楽曲は強いパッションとエナジーが求められるので、ライブで披露するのがすごく楽しみです。

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