

初の野外ワンマンライブ『青とメメメ』を経て、2013年末にリリースされた通算7作目のアルバム。かつての「おしゃかしゃま」や「DADA」の流れをくむ刺激的なロックチューン「実況中継」は人類の悲しさを俯瞰する視点でコミカルに描き、遊び心あるバンドアレンジでシンガロングを誘発する「アイアンバイブル」、タイトなサウンドに歯に衣着せぬ痛烈な歌詞を乗せたシングル曲「五月の蝿」など、演奏も言葉も高い精度を保ちながらより風通しの良い響きを獲得している。疾走感あふれるパンキッシュなサウンドと、野田洋次郎(Vo/G/Piano)の畳み掛けるようなボーカルフレーズが雪崩を打つ「会心の一撃」も、ライブ空間を熱狂させる一曲だ。