前作『BAD HOP WORLD DELUXE』から約2年。夏の終わりのチルでメロウなヴァイブスに満ちたEP。「Kawasaki Drift」を生んだ2018年のシリーズ第1弾『BAD HOP HOUSE』は、破竹の勢いで勝ち上がる彼らの怒濤（どとう）の勢いが反映された作品であったが、不動の地位を築き上げ、全国ツアーやスタジオの設立、アパレルブランドの立ち上げなど、活動が多角化する中で発表された本作は、豊かな色彩と共に普遍性や永続性を意識した作品。多彩なフロウが際立つ「CALLIN' (feat. G-k.i.d, Bark & Benjazzy)」やマイクを回しながら電話でのやり取りをストーリーにまとめあげた「MONEY MAN (feat. Tiji Jojo & G-k.i.d)」をはじめ、全8曲に研ぎ澄ませた個性とスキルを放つ各メンバーの活躍が光っている。ますます深みを増したそのサウンドは、T-PablowとYZERRだけでなく、BAD HOPのクルーとしての成熟の証といえるだろう。