Apple Music Home Session: SIRUP

Apple Music Home Session: SIRUP

「ずっとバンドでのレコーディングをしたかった」と、『Apple Music Home Session』についてSIRUPは語る。Apple Musicのために今回、自身の作品である「I won't be」のライブ感あふれるニューテイク、そしてJoyce Wrice「That's On You (feat. UMI) [Japanese Remix]」のカバーを届けてくれた。アルバム『cure』に収録されたオリジナルの「I won't be」はスロウなトラップビートを用いていたが、今回は湿り気を帯びたギターの伴奏、そしてベース、ピアノやドラムスと、有機的な演奏が折り重なっていくアレンジに。「パートごとではなく同時に、ライブセッションとして録ったんですが、この形での初めてのレコーディングで。こんなに楽しいなら、もっと早くやれば良かったって感じでした」。まさにバンドがリスナーのすぐ目の前で演奏しているかのような、みずみずしい臨場感をもたらしている。そしてJoyce Wriceのカバーについては、「自粛期間中に聴きまくっていた楽曲。自分のバースも少し足しました。とてもお気に入りです」と話す。パンデミックの期間を通して、「社会の仕組みや流れによって、自分を大切にするのを忘れてしまうことが現代人の問題。自分を大切にすることがいかに大事か、そして、そうすることで他者も尊重できるようになる」という教訓も得たという。「たくさんの学びから、歌詞の解像度は上がった」とSIRUPはその手応えを語る。共にアフリカ系アメリカ人と日本人のルーツを持つJoyce WriceとUMIの甘く切ないソウルチューンをカバーするにあたって、SIRUPは彼女たちの息遣いを丹念にくみ取りつつ、エモーションを拡張するラップソングを織り込んでいる。「現状日本では、感染対策とガイダンスを守る形でライブの現場は少しだけ戻ってきていますが、やはり声を出せないなど制約のある中でのライブは息苦しさがある部分もあるので、早く普通にライブが出来る日が戻るといいなと。そうなった時、前はそこまで意識していなかった本当の自由をライブの現場で思い知ると思います」。生きた対話としての、本来あるべき音楽の姿。SIRUPとその仲間たちが届けてくれたこの2曲のライブセッションには、そんな思いも込められている。

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