メビウス・ゲーム

メビウス・ゲーム

結婚~引退に連なるムードを打ち破ったのは阿木燿子・宇崎竜童が生み落とした「ロックンロール・ウィドウ」だった。結婚目前の百恵が、ロックを叫ぶ未亡人を演じるインパクトは絶大。そして同曲は、実はこの“不思議な感覚のコンセプトアルバム”用に作られたものだった。アルバムの1曲目には、シングルにはない壮大なイントロと間奏をはさむアルバムバージョンが収録されている。他にも「アポカリプス・ラブ」は当時の大ヒット映画『地獄の黙示録』を思わせる不穏さを放ち、「テクノ・パラダイス」では電子音がビートを刻むなど、時代の流れも巧みに取り入れている。「哀愁のコニーアイランド」は大瀧詠一が古きアメリカをイメージして書いた曲で、「ワン・ステップ・ビヨンド」ではゴダイゴのトミー・スナイダーがフュージョンとAORの融合を試みている。一つのワンダーランドともいえる全10曲を歌いこなす彼女の力量は、もはや底知れない。

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