

Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67
Symphony No. 7 in A Major, Op. 92
スタッフメモ 本作は疑うべくもなく史上最高の録音作品の一つであり、レコーディング当時と変わらず現在も強い説得力をもってリスナーの心に響いてくる。1975年にこのアルバムがレコード店に並ぶや否や、その際立って素晴らしい内容に対して称賛の嵐が吹き荒れたのも当然だろう。偉大な指揮者エーリヒ・クライバーの息子でもあるカルロス・クライバーは、本作によって希代の才能を持つ音楽家としての評価を確かなものとした。誰よりもスコアを知り尽くし、楽曲にすっかり慣れているオーケストラからみずみずしく新鮮な響きを引き出すことは全ての指揮者が苦心するポイントだが、クライバーはそれを見事にやってのけている。演奏は最初の小節からはじけるような輝きを見せ、大きく波打つように進行していくが、同時にしっかりと制御されている。その様はまるで魔法だ。『第7番』においても『第5番』と同じように、とてつもないエネルギーを放つ、驚くほど優れた演奏を聴くことができる。
リリース JANUARY 29, 2013
℗ 2012 DEUTSCHE GRAMMOPHON GMBH, BERLIN