切愛

切愛

1990年代末から大阪を拠点に活動するヒップホップバンド、韻シストのラッパーのBASIが2019年にリリースしたソロ通算6作目。先行してリリースされていた唾奇との共演曲「愛のままに」から広がったインスピレーションを軸に、“心から深く愛すること”という意味のタイトルの通り、愛というテーマと真正面から向き合ったコンセプチュアルなアルバム。サンプリングをベースにしたオーセンティックなヒップホップのプロダクションに、生楽器のオーガニックな肌触りを絶妙なバランスで融合したメロウなサウンドと、日常の情景や心の動きを肩肘張らずにスムーズに聴かせるラップの相性は抜群。また、過去のソロ作では少なかったゲストが数多く参加している点も特徴だ。Olive OilやSIRUPといったゲストの個性と魅力を巧みに引き出しながら、全体としては紛(まが)うことなき彼自身の作品にまとめ上げた見事な仕事ぶりには、ソロのラッパーとしてだけではなくアーティストとしての成熟も感じさせる。

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