キラキラ!

キラキラ!

“ソカバン” の呼び名で親しまれる彼らの初スタジオ録音アルバム。メジャー・コードのシンプルなロックンロールを中心に構成されており、まるでライヴの空間をそのまま持ち込んだかのような世界観とエネルギーが貫かれている。中には曽我部恵一がかつて率いたサニーデイ・サービスの代表曲「青春狂走曲」のセルフ・カバーもあるが、それも完全にこのバンドのものになっている。彼が愛娘のエピソードを歌にした「チワワちゃん」のような愛らしい曲も健在だ。アルバム・タイトルになった “キラキラ!” で歌われているように、自分自身が輝きをたたえていること、そしてそれを望む気持ちはどの曲にも浸透し、生命の躍動だとか、若々しい瞬発力といったイメージが広がっていく。そのフレッシュさは青春まっただ中のバンドのようだが、実際のメンバーは30代揃い。つまり先述の感覚はむしろ彼らが抱える願望の強さであり、言い換えれば、このバンドの魅力はそうしたマインドを音に託すことができている点である。こうしてオリジナル作品を作るまでに結成から3年もの時間を置いたのは、多くのステージを経験し、演奏の一体感とメンバー間の精神の絆を強くするためだったという。その成果が十二分に出た、非常に熱量の大きい作品である。

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