春告鳥

春告鳥

80年代に入って初のアルバム。このリリースの数か月前に発表された三浦友和との交際宣言は、制作面にも影響を及ぼしていた。嫉妬心が激しく燃える「愛の嵐」を境に、大きな愛を歌う「しなやかに歌って」、結婚というワードや京言葉が歌詞に乗った「愛染橋」と、シングル曲が保守的な色合いを見せはじめたのだ。そして当アルバムも、女としての一途な生き方を歌う「春爛漫」に始まり、河を渡っていく女性たちを描写した「娘たち」、結婚を控えた妹への「ほゝえみの向こう側」など、彼女にしてはやや控えめな印象の楽曲が並ぶ。とはいえ、「春爛漫」「抱きしめられて」での鈴木茂のギターや、「NAVY HILL」のストレートなロックサウンドも秀逸。この時期だからこそ作りえた、あたたかみのある一作といえるだろう。

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