愛をあたためて

愛をあたためて

1984年11月に発売された、2年ぶりとなる9作目のアルバム。20代半ばの彼女が、すでに成熟した魅力を感じさせる歌を披露している。シングル曲を5曲収録している中で際立つのは、やはりサザンオールスターズの「そんなヒロシに騙されて」。前年夏のシングル発売の際は本家サザン、ジューシィ・フルーツとの競作で話題となり、高田みづえにとって久々のトップ10ヒットを記録した。また中山丈二の「秋冬(しゅうとう)」や、桑田佳祐が作詞/作曲を手掛け、サザンの松田弘が歌った「蒼いパリッシュ」などの楽曲では、彼女のカバー巧者としての魅力が堪能できる。他に「原宿メモリー」は元スペクトラムの新田一郎の作曲で、「かげふみ」と「似顔絵」はブレイク中だった村下孝蔵が提供している。さらにグループサウンズ的な「旅の約束」など4曲の作詞を、チェッカーズをヒットさせた売野雅勇が手掛けるなど、時代性も反映した仕上がりとなった。そして、高田本人の作詞による、しっとりとしたバラードのアルバムタイトル曲が最後を飾る。愛について触れながら自身を大人になったと歌うこの曲からは、一人の人間としての彼女のリアルな素顔がうかがえる。

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