悪

テレビアニメのテーマソングとなった「メフィスト」が世界的な注目を浴びたことで、その圧倒的な個性を世に広く知らしめた女王蜂の、約2年ぶりで9作目となるオリジナルアルバム。ソングライターのアヴちゃん(Vo)は「メフィスト」を制作するにあたり、ゲーテやシェイクスピアの作品からテーマを取り入れたと明かしている。魂を渡せば欲望を叶えると誘惑するメフィスト(悪魔)の存在は、本作全体に通奏低音のように底流している。極限の世界で必死に身を守りながら、生き延びるために他者を傷つけ、自らも傷を負いながら生きるしかない人間の業を描く歌の数々は、容赦なく苛烈で、心をきりきりと締めつける。終焉(しゅうえん)と黎明が同時に訪れる「紫」、張り詰めた命のやりとりを描く「山狩り」、嘆きの祈りを捧げる「悪」など、さまよう魂の軌跡を描く11編の歌は、まるで現代の神話のようでもある。始まりと終わりのはざまで果てなき渇望を胸に、女王蜂はさらなる高みへと舞い上がった。

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