スタッフメモ バンドでの四つ打ちサウンドを駆使した "シンデレラ" と "ミス・パラレルワールド"、"チャイナアドバイス" などが序盤に集まっているアルバムだが、それだけで終わっていくわけがないのがこのバンドだ。変拍子、展開の妙、さらに歌詞イメージの拡大など、意表を突くアイディアが今作でも多数仕込まれている。かと思えば、突然パンキッシュな勢いが爆発する "気になるあの娘" あたりもむしろ新鮮だ。前作「ハイファイ新書」のリリース以降、バンド、各メンバーともにプロデュースやコラボレーションなど課外活動が活発化した相対性理論だが、そうした現場ごとの経験、あるいはライヴ活動の生演奏によって得たものがここでは大きくフィードバックされたと思われる。それだけ各楽器の音色は研ぎ済まされ、サウンドは深みを表現し、演奏の躍動感も高まっているのだ。また、作詞作曲アレンジもメンバー各人の関与が詳細にクレジットされており、全員がアイディアを持ち寄っているさまが伝わってくる。そうした状況でも、中心はあくまでやくしまるえつこのヴォーカル。そのハイトーンの歌声は、歌謡曲やアニメソングにも通じるようなポップネスをまといながらも、つねにあるのは意外性とナチュラルな破壊力。バンドのオルタナティブな存在感を着実に示した3作目だ。

ソング
シンデレラ
1
3:17
 
ミス・パラレルワールド
2
3:46
 
人工衛星
3
2:47
 
チャイナアドバイス
4
3:01
 
(恋は)百年戦争
5
4:16
 
ペペロンチーノ・キャンディ
6
3:25
 
マイハートハードピンチ
7
3:07
 
三千万年
8
3:15
 
気になるあの娘
9
2:59
 
小学館
10
3:15
 
ムーンライト銀河
11
6:05