10曲、45分

タイトル 時間

評価とレビュー

5.0/5
6件の評価

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黒髭右大臣

谷山浩子らしい、安心の一品

 谷山ファンには味わい深い一枚です。一聴して連想したのが「水の中のライオン」。全体として、「たんぽぽサラダ」〜「水玉時間」あたりまでの時期に近い印象。最近の雰囲気とはひと味違うあたりが、新たな流れを予感させてくれる。
 谷山さんの声を堪能できる「図書館はどこですか」、「タイタニア 恋をしよう」は絶品。「ハサミとぎ・・・」を彷彿とさせる「人魚は歩けない」は名人芸の一曲。何度歌詞を聴いてもよく分からない「まもるくん」は谷山楽曲史上に残る不思議ソング。しかし、中でも、「花を飾って・・・」や「キャロットスープ・・・」のようなアレンジで、終電の人いきれの中で空を見上げる人々の思いが飛翔していく様を物語的に歌い上げる「終電座」は圧巻である。いずれにせよ、粒ぞろいの一枚は、谷山ファンにとって安心の一品。谷山ワールドに浸れ!

ミッキー・ヤーン

素晴らしい!聴きごたえある一枚。

まず最初の「フィンランド」の、歌詞にぶっ飛びました。ここ最近の北欧ブームを痛快にからかう風刺なのか、原曲はモンティ・パイソンと聞けばそれも納得。なぜ小室等氏をデュエット相手に選んだのでしょう、完全にコントロールされた絶妙のズレ具合がたまりません。「フィンラン、フィンラン、フィンラン〜」頭で鳴ります。「人魚は歩けない」の可愛くも怖いイメージは谷山浩子の真骨頂。「まもるくん」は前代未聞のヘンテコソング。聴いた人みんながおそらく全くちがうバラバラな「まもるくん」を想像するでしょう。こんな歌を書けるのも歌えるのもCDに出来るのも谷山浩子しかいません。そしてなんといっても「終電座」。この曲はすごい。終電の酒臭さや窓の結露までがリアルに思い浮かびます。乗客の鬱憤や抑圧された想いごと空へ連れ去ろうとする「電車」と、「電車」にそそのかされてやがて「星に行けないのなら星になればいい」と決意する乗客たち。まるで小説でも読んだような、演劇でも見たような、そんな気分になります。
ほかの曲も魅力的で谷山浩子を堪能できるアルバムです。
過去のアルバムと比べても出色の出来だと思います。傑作といってよいでしょう!

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