Road Show

Road Show

パブリックイメージを的確に演出するプロフェッショナルの顔と、リスナーの期待を裏切るかのように実験的なサウンドを楽しむマッドサイエンティストの顔。相反する両面の同居こそが、1990年代以降のユーミンの重要な個性かもしれない。映画やドラマ、ゲームなどのタイアップ曲が多く収録された本作は、高いエンターテインメント性も含め、その前者部分が強く押し出された仕上がり。軽妙なスカアレンジが心地良く響く"Mysterious Flower"や、オルケスタ・デ・ラ・ルスに提供したアッパーな"太陽と黒いバラ"といったラテンチューンは心を踊らせ、たおやかな歌声で魅了するラブバラード"夏は過ぎてゆき"や、働く女性への応援歌"GIRL a go go"は穏やかな気持ちにしてくれる。それでも映画『ブレードランナー』のアンドロイド、レイチェルに捧げられた"今すぐレイチェル"では、1980年代エレポップをなぞるなど、ポップだけでは終わらせないスパイスが、各所に散りばめられているのもうれしい。

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