当時、腫れ物のようにヒリヒリして尖りまくってたパンクロックを「やさしいから好きだ」と甲本ヒロトは歌った。「それでも世界が続くなら」のヴォーカル、篠塚将行の詞世界やメロディー、歌声を聴いているとそんなことを思い出す。強そうに見えて、明日には壊れるかもしれない脆さ。バンドが奏でるロックサウンドにも彼らの感情がそのまま音となり、互いに重なりあうことで大きなうねりとなる。あたかも自分がひとりではないことを確認するかのように、そして同時に孤独を確認するかのように。まるでニルヴァーナが放った悲痛な叫びのように、聴く者の感情に直接訴えかける彼らのサウンドをライブで体験してみよう。鍵をかけていた自分の中の扉が崩壊し、閉じ込めていた感情が溢れ出すに違いない。
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